ドニー大先生来日~その1~
須田雅美
2010/2/15
ドニーが上野のスタジオでレッスンを2日間してくれました。 選手時代から、なかなかレッスンをしないことで有名なドニー。 でも、彼とゲイナーが一緒だった頃は1年に2~3回来日して、デモとデモの間にレッスンをしていました。 あの頃は北條ダンススクールへもレッスンに来てくれていましたが、彼らが大阪にいればそこにもレッスンを受けに出かけていました。 年3回のロンドン留学に加えて日本でもレッスンを受けることができたおかげで、私達は弟子としてドニー流をキープすることができました。
ドニー&ゲイナー
海外の選手達も喉から手が出るほど受けたいと思っている選手が多く、Akira Hojo & Masami Sudaのところでドニーがレッスンをするとかぎつけたセルゲイ・サルコフとメリアから「ドニーのレッスンに私達も混ぜて下さい。」とメールが来ました。 ドニーから「ドーリン(アマチュアのトップダンサー)が香港から日本までレッスンを受けに来るっていうから、入れてやってくれ。」とメールが来て、本人からも「ドニーのレッスンを受けたいんだけど、ホテルは取ってくれるの?日本初めてなんだ。」なんて電話が来ました。 忙しい私は、そんなん知るか!自分で勝手に取れよ!と心で怒りながら「自分でアレンジしてね。あとでメールをちょうだい。」と言いました。 その頃、セルゲイ達とドーリン達はアジアの各国で行なわれているアジアンオープンに出場していたのでなかなか連絡が取れず、全てのレッスンをアレンジし終わったのはレッスンしてもらう週の月曜日…。
ハイディも一緒に来日です
ホッとしたところにリッカルドが留守電にメッセージ!「ドニーのレッスンを受けたいので、また連絡します。」即行ドニーにメールを送ると「Too late(遅すぎ)」と一言だけ。リッカルドにレッスンを受ける予定が入っていた智美ちゃんに彼宛てのメールを送り、「ドニーはこう言ってるよ。勇気があったら交渉してみてね。ま、私も頼んでみるけどさ。」と伝えました。 ドニーが来日する日、到着したら連絡をもらおうと思って宿泊予定のホテルに電話をすると、「そのような方のご予約はありません。」って… え〜〜っ(+□+)どういうこっちゃねん!?すぐさまドニーを招聘した団体に電話をして事情を話すと「こっちもいつ来るのか連絡をもらってないんだよ〜。」まさか、去年と同じように事件が起きたのでは??とパニくってると、旅行会社を通してホテルが予約されていたことが判明しました。 仕事をしていると+85からはじまる香港から電話…「あ〜っドニー!!いまどこよ?」と聞くと「成田からホテルに向かってる。」っていうから「ホテルに電話したらそんな人泊まんないって言われるし、ミスターNはドニーがいつどこから来るのか知らないっていうし、心配したよおっ!」などなどストレスをぶつけて、ちょっとスッキリ。 「ところで、セルゲイがもう少しレッスンくれって。それからリッカルドも欲しがってるよ。」と話すと、「んじゃしょーがねぇなぁ。」と言いつつも、レッスンをくれました。案外優しいんです。一応打ち合わせもしたかったので、「今夜食事行く?疲れてたら別にムリにとは言わないよ。」というと「行く!」っておっしゃるので、彼が大好きな西麻布のイタリアンレストラン・キャンティで会食となりました。実は今回のレッスンをゲットする時に、「じゃあ、キャンティと天一で手を打つよ。」と冗談交じりで言ったので、その約束も果たさなきゃならなかったのです。
キャンティで食事中、ドニーは信じがたいような真実を延々30分以上演説してくれました。 なんと、ボンゾがスイスからロスまで、ドニー達と一緒にファーストクラスに乗ったと言うんです…「Assistance Dog」すなわち、「身体障害者補助犬」として! 昨年は犯罪犬として死刑を宣告されかけてスイスに逃亡していたボンゾが、今年は認定を受けた介助犬として堂々とアメリカに入国したということなのです! ファーストクラスに乗ったいきさつは、法令により補助犬も盲導犬と同じ扱いにすることになったということで、ブリティッシュエアウェイズもそれに則った対応となったワケです。ちなみにボンゾは何の介助をする(ことになっている)かと言うと、ダンサー(ハイディになっているらしい)がクールダウンするのを助けるんだって! そんなのを認定しちゃうなんてアホちゃうか?と思ったけど、ダンサーが何かをきっかけに神経系に障害がでてしまってクールダウンできない人も居ないとは限りませんよね。 おかげでボンゾはハーネスをつけさせられてはいますが、ドニーは動物立ち入り禁止のビーチでもボンゾと楽しく過ごしているんだとさ。めでたしめでたし。 ドニーって本当に強烈な人だと思う。これまで結構な至近距離で彼の行動を見てきましたが、欲しい物は絶対にゲットするという努力を惜しまないんです…優勝トロフィーの数々もそうですけどね。ボンゾをどうやって介助犬に認定させたかっていうのも尾ひれ背びれをつけながら全て教えてくれました。 う〜〜ん(−−;)…絶対敵に回したくない人だなぁ…。
Bonzoビーチで日光浴中