チクショー!ハラショー!その2

須田雅美

2009/10/26

前菜はそれぞれ好きな物を注文。私はスープ、明先生は生牡蠣。この牡蠣が「東京で食べる牡蠣より美味い!」と追加注文するのを見て、「まさかもう酔っ払った?」と心配になりました。セルゲイは本当に良く食べる!前菜に生ハムと生牡蠣の2皿を注文してました。最初っから飛ばしてます。前回来日した時に行ったイタリアンレストランで、セルゲイは「生牡蠣を食べてみたい!」といたずらっぽい笑顔で注文…食べて気に入ったようでした。日本では海のミルクと言われ、その豊富な栄養を称えられる牡蠣…外国ではOystersはセクシーな食べ物とされています。プレーボーイの代名詞であるカサノバは1日に50個もの生牡蠣を食べていたと言われているんですよ。セルゲイくんは元気な男の子です(*^^*)ふふふ。もちろんうちの明くんもね!

メインはいくつか注文して全員でシェアする事を勧められ、ラム、ダック、ロブスターを注文。セルゲイは他にも注文しようとしてたけど、メリアに「セルゲイッ!足りなかったら注文しなさいっ!」と止められてました。ハネスは独身で、つい最近ウクライナの女の子と付き合い始めたらしく、食事中も彼女とメールのやりとり。しかもロシア語でのメッサージはセルゲイが打っていました。メリアは「ラブメッセージを友達に書いてもらうなんて、ありえな〜い!」と言いつつ、ハネスに久々に訪れた春を応援してるんだと話していました。

食事中に何度も乾杯をし、明先生は随分酔っ払っちゃったみたい。
セルゲイは「アキ、もうヤバイと思ったら、付き合わないでグラスを逆さに置くんだよ。

ウォッカはハートで飲む物だから、気分が悪くなるような飲み方はしちゃダメなんだ。」「他のアルコールは肝臓をやられるけど、ウォッカだけは脳ミソをやられるんだよね」とハネスも言う。「だからオレってこんなん?ハハハ」セルゲイ、あんた完璧酔っ払ってるよ。明先生は「メリア〜、メリア〜」って言いながらメリアに抱きついてる…ていうかクッション代わり?あ〜っ!メリアの頭に吸い付いてるぅっ。

みんながお腹いっぱいになっても、セルゲイはお皿の上にどんどんお肉を乗せて食べる食べる。「オレはミートパーソンなんだよぅ。」そう、知ってるよ…セルゲイはお肉が大好きなんだよね。焼肉に連れてった時はメニューの上から下まで全部注文(+д+;)見てるだけでゲップが出そうです。いい加減メリアに「セリョージュ、止めなさいっ!」と叱られた…けど、お姉さんがスイートのメニューを持って来るまで、ず〜っと食べ続けてました。

デザートメニューにはロシアのスイーツ「パブロヴァ」がありますよ、とお姉さんに言われて、「じゃあそれっ!アンア・パブロヴァ食べる!」セルゲイくん、それはバレリーナの名前です(−_−;)「じゃあアンナちゃんを2人でシェアする♪」ハネスっ、アンナじゃなくてパブロヴァだっつ〜の(¬θ¬)面倒になったお姉さんは「ではパブロヴァを3つですね。」と去って行った。気持ちよくなってる酔っぱらいの人って、心が広くなって大盤振る舞いする事ってありますよね?そのお部屋に私たち一行の他に2カップルがディナーを楽しんでいたのですが、セルゲイは最後に残ってたウォッカを、それぞれの男性に「美味しいですよ、飲んでみて!」と振舞っていました。片方の若い男性は「ありがとう」とナイスに飲みながらも、せっかくのデートを邪魔されてちょっと迷惑そうでした。でももう片方の年配の男性は「うん、結構いけるねぇ」と言いながら、席を立って私達のテーブルに来ました。「みなさんどちらから?」とたずね、私達がダンサーで色んな国の集まりだと分かると「インターナショナルですねぇ。」と興味が湧いたようでした。メリアやセルゲイが「今日はDIVOってレストランを予約してたのに臨時休業で、ロシア料理の店だと紹介されてここに来た。」とここまで辿り着いた経緯を話し、「どこか美味しいロシア料理の店知りません?」とたずねると、その男性が「実は私、このMolton Houseのオーナーの1人でして…」全員ドッヒャ〜\(゜◇\)(/◇゜)/彼は「この部屋では落ち着いた食事を、そして地下と上の階にはDJがいるナイトクラブがあって、全然違う音楽と雰囲気で楽しめるようになっています。」と、このお店の説明をしてくれました。明先生は「東京レ食べる牡蠣より美味チかったレすよ。」とちょっとレロレロした口調で伝えていました。そしてセルゲイは帰り際に「次回来る時は飲み物を全て私のツケにして下さい。」と名刺をもらっていました。外国人をたくさん連れてくるオイシイ客だと思われたんだな、きっと。

ロシア料理でパーティーをする為に帰国の日程を延ばしたから、最初は「チクショー!」って思っ たけど、楽しかった〜\(^◇^)/「俺たち3人で1.5リットルのウォッカを空けちゃたよぅ♪とセルゲイは嬉しそう。酔いがまわって真っ青な顔になっちゃったハネスを1人だけキャブに乗せて別れ、私達4人は駐車場へ向かいました。ヴィクトリアコーチステーションの横の駐車場にとめたのですが、入口が分からなくて近くにいた人にたずねると、「そこを回ったところだよ。でも、営業してるかなぁ…。」そんな不吉な事言わないでよっ(゜▲゜;)と行くと真っ暗…。セルゲイが車をストップさせるバーを壊そうとする…わ〜っやめてくれっ!車を駐車したところに進んでいくと、センサー式になっているらしき電気が次々と点灯してきたので「あ、大丈夫だな。」と安心しました。だって明日帰るっていうのに、早朝にヴィクトリアまで車を取りに来るなんて絶対イヤですからね。出口の付近で精算しようとするとマシーンが壊れていて、係りの人と話しながら精算するハメになったんだけど、セルゲイは酔っ払ってるから全然話を聞いてない…結局メリアが車から降りて精算をして、脱出成功。知らない所からの帰り道は本能と記憶を頼りに、慎重に運転をしました。私、何度かこっちでおまわりさんに「スピードの出しすぎです」って止められた経験があるんです(^^;)ゝ無事にセルゲイとメリアを送り届け、フラットに到着。バタンキューでした。

翌朝、明先生はトイレでオエ〜ッ&ゲロゲロ〜…彼が朝から2度も吐くなんてありえないんです。帰りがけにセルゲイが「ロシア人だって3人で1.5リットルのウォッカは飲み干さないよ。」と言ってた…ようするに完全に飲みすぎって事!頑張って荷造りをして、空港へ。道路が混んでてギリギリセーフ!レストランみたいにちゃんとお食事が取れるラウンジなのに、時間が無くてフルーツと巻き寿司を口に放り込んで飛行機に乗り込みました。いつもなら飛行機の中で明先生はシャンパンを何度もおかわりするのですが、最初の一杯以外は紅茶や日本茶…ガハハ(^∀^)二日酔いなんだね!偶然だけど、今回のフライトでキャンペーン期間中だった飲み物はウォッカ。免税品の冊子でも表紙にデッカク載っていて、明先生は「もう無理(×з×)!」ってジェスチャーで私に見せてくれました。お食事のメニューにはワイルドマッシュルームのストロガノフ…「あぁ、本物が食べたい…」と思いつつ頂きました。

別れ際にセルゲイ達に「東京にもロシア料理のお店って絶対あるよね?探してみて!」と言われたけど、ロンドンで食べたかったよ。しかも私、今回の為にマトリョーシカ(中から次々同じ模様の人形が出てくるロシアのコケシね)の柄のレギンスを履いて行ったんだよ〜っ!

ロシア料理は食べれなかったけど、友人とのとっても楽しかった食事は「良い」を意味するロシア語の「ハラショー」という言葉で締めましょうね。

「オーチン ハラショー!(とっても素晴らしかった)」セリョージュ、メリア、ハネス…スパシーバボリジョイ!(どうもありがとう)