やっとリハーサル

須田雅美

2009/9/28

他の参加者よりもふた足先に到着したけど、25日(金)18時からのリハーサルまではフリー。でも、お天気があまり良くないから山登りは絶対無理だし、喜望峰までは一日がかりの観光になるから朝起きれるかどうか不安だし…と近くをうろついただけでした。Annaさんが木曜日にドニーが到着するから会えるようにアレンジするねと言われていたから連絡を待ってたけど梨のつぶて。Annaさんに到着して部屋番号を伝えても返信がなく、不安ながらも「おひとりさま」 をエンジョイしました。

金曜の朝、遅い朝食を終えて部屋に戻ろうとしていた時、ドニーとハイディが隣のジムから歩いてきたのとバッタリ出会うことができました。同じホテル内にいたとはいえ、すごい偶然です。

ドニーは2週間前にアメリカでヒザの手術を受け、昨日から普通に歩けるようになったんだよ。と言ってまだ絆創膏が貼ってあるヒザをみせてくれました。手術の事やその前後にも仕事で世界中を周っていた苦労話を聞いていると、そこへジムへ行こうとしていたスラヴィックが通りかかり、そこからまたオペの話が繰り返されました。ドニー大先生は自分がする事は全て正しいと思い込むタチなので、以前同じようにヒザをオペした経験を持つスラヴィックにも自分が受けたオペがいかに素晴らしいかを説明し、彼にもそこを勧めていました。

ひとしきり演説を終え「汗も引いたし、アイシングしてまたリハビリしなきゃな。」って兄さん、アイシング遅くないかい?と思ったけど、そこで解散。じゃ、夕方のリハでね!という事になりました。

コーヒーショップにサンドイッチを買いに行った帰り、観光バスに団体客を詰め込んでるAnnaさんを発見!「ようやく見つけた!!」と挨拶をして、部屋に来てもらい、正式なスケジュールとVIPパスとサブシスタンスを頂きました。私は日本で買った忍者の形のUSBフラッシュメモリとシンガポールで買ったチョコレートをお土産として渡しました。

夕方18時、会場であるCTICCのボールルームに行くと、昨日から準備が進められていた会場内にテレビ用のセッティングも入り、照明の調整やデコレーションやらが続けられる中、一組のカップルが音楽で練習をしていました。今年のブラックプールでは準決勝まで進出した、今後の活躍がすごく期待されているモルドバのアマチュアカップルでした。

あれ?今回のイベントはプロのイベントじゃないの?と思いつつ、他の参加者たちを待っていました。ジャッジと選手、その他関係者が続々と集まってきたところでまずはAnnaさんの旦那様アンドリューさんからのご挨拶とこのイベントのいきさつの説明があり、続いて南アフリカのテレビ局e.tvの番組ディレクター:セドリックさんから挨拶と説明が始まりました。

今回のイベントはSuperdance South AfricaというリアリティーTVショーで、コンセプトとしては
「地球上の様々な大陸から集まった選手や審査員により、プロアマの区別無く、純粋に最高のラテンダンサーが決定される」というもの。
この中には過去数ヶ月の番組オーディションで勝ち残ってきた南アフリカの選手を含んでいます。

過去に社交ダンスだけで、しかも芸能人・有名人の力を借りずにこういった番組が放映された事は全背k歳でも初めてです。セドリックさんは、選手もジャッジも、これがテレビのしかもリアリティー番組であるという事をよくアタマに入れてパフォーマンスとジャッジをしてほしいと繰り返しました。なかなか自力でメジャーになれない社交ダンス界にとってはまたとない素晴らしい企画です。でも、「選手じゃなくて良かった…」という、ホッとした気持ちでいるのは確かです。プロもアマも関係なく…というところが恐ろしいのです。

今回の出場選手はロシアからスラヴィックとアナ、中国からダニーとヴィヴィアン、カナダからアンドレイとナタリー、モルドバからドーリンとロザリーナ、そして南アフリカからラッキーとンベイジーの5カップル。
ジャッジはロシアからスタニスラフ・ポポフ、スコットランドからドニー・バーンズMBE、南アフリカからマイケル・ウェンティンク、アメリカからハイディ・グロスクロウツ、そして日本から須田雅美の5人でコンペが行われます。

この日のリハはテレビ用で、マイクテストや様々な位置決め、照明のためのドレスチェックが行われました。
ジャッジは壇上に座りっぱなし。楽だと思うでしょ??

大間違い!!

技術点、芸術点、アピール度をそれぞれ10点満点で審査し、なおかつマイクを付けられて…なんとコメントまでしなくてはならないのです!テレビの生放送ですよ!
日本でだってやったことないよう(泣)しかも英語だしぃ~~。

須田雅美、このピンチを乗り越えられるのか??