12月16日モスクワでご飯

須田雅美

12月16日
ジャッジのお仕事が控えていた北條先生は、明け方にシェレメチェボ空港から開催地のカザンに飛ばれました。私達はジャッジではないので夕方の便で向かう事にしてありました。

ってことで、北條先生が雲の上にいらっしゃる頃に起きた私達。外はみぞれが降って日の出が遅いのか8時半でも真っ暗でした。
期待をせずにホテルの朝食会場へ…わお(゜▽゜*)♪すご〜く天井が高くて真ん中に噴水、しかもハープの生演奏まで!!その優雅さに栄華を極めた帝政ロシアを空想しながら、スッピンにジャージで来た自分を恥じました。

<豪華なレストランで朝食>

お天気が悪いせいで、外が明るくなるのは10時を過ぎた頃でした。チェックアウトまでお部屋でウダウダ過ごし、荷物を預けて出かけることにしました。

<赤の広場の前で警備中…ではありません>

寒さに強い明先生も、ユニーククロージングの暖パンとライトダウンを着こんで出発です。写真の左側にチラリと写っているのは公衆トイレ…怖いもの見たさで覗いてみたかったけど、昼食前なのでやめておきました。

春に来た時には観光客でいっぱいだった赤の広場。グムデパートの前にはスケートリンクが設営され、大きなツリーも飾られ、この広場全体がまるでお伽の国のようでした。バレエ「くるみ割り人形」のお菓子の国のセットは、ここがモデルなんじゃないか?と思うほど可愛らしい(#^.^#)

<グムデパートの前のスケートリンク>

<寒いけどお伽の国に来たみたいです>

春には工事中だったレーニン廟も作業が終了していましたが、残念ながら金曜日は休館日…見学できませんでした。ロシアがソビエト連邦だった頃はこのレーニン廟の前に衛兵が立っていて、その衛兵交代をする見物する人が多かったんですよね。実は私、まだトウシューズとダンスシューズの2足のわらじを履いていた頃に見たことがあるのです。雪が積もって寒い寒い大晦日の夜に見た衛兵達の儀式的な動作は、ライフルなんて恐ろしい物を担いでいるのにもかかわらず、とても美しかったのを覚えています。

<工事が終わっていたレーニン廟>

この日のモスクワ滞在一番の目的である場所に向かうため、電車でGO!モスクワの中心から放射線状にひろがっていて、混雑する車を使うよりは断然便利な地下鉄に乗りました。
モスクワの地下鉄は「METPO」と書いて「メトロ」と読みます。地下深くに作られているので「実は核シェルターになっているのではないか…」と、ソ連時代にはまことしやかに囁かれていました。
乗り方はとても簡単。切符売り場でICチップが入った切符を買い、目的地の駅を色分けされた路線図で確認し、改札を通って乗るだけ。難しいのは、いろんな表示や車内放送が英語じゃないってこと(>_<)ロシアの文字は慣れるのにちょっと時間がかかります。

<メトロへの出入り口…ということらしい>

一回降りる駅を間違えちゃったけど、到着!
春にセルゲイ&メリアのリッチなお友達に連れてきてもらった「カフェ・プーシキン」…クリスマスの飾りつけがとてもよく似合いますね。

<大好きなレストラン「カフェ・プーシキン」>

もちろん本日もボルシチとビーフストロガノフをいっただっきま〜す♪日本在住のロシア人達が口々に「日本では美味しいロシア料理を作ることも食べることもできない」というぐらいですから、しっかり味わうぞ!との意気込みで食べてきました。

<日本でも食べたいなぁ…ロシア料理>

さて、メインイベントが終わった私達は、腹ごなしにお散歩しながらホテルに戻りました。
ホテルの目の前にあるボリショイ劇場は、6年もの長期間続いていた大改修工事を終えて、威厳ある美しい姿を取り戻していました。4月の写真と比べて見て下さいね(*^^)b

<ボリジョイ=でっかい!という意味です>

<もうクレーンもネットもありません>

ロシア大統領府監督の元、総工費210億ルーブル(約535億円)をかけて2011年10月28日にリオープンしたという事なので、次回は中にも入りたいと思います。観客の服装も変化しているので、音響設備だけでなく座席なども最新のテクノロジーを駆使して、ロシア最高峰の劇場として改修されたということです。
ただ、工期が延びた上に使途不明金が明るみに出たり、改修工事のでき栄えに意見したダンサーが解雇されたり、4頭の馬が引く戦車に乗るアポロンのおてぃんてぃんを以前は無かったいちじくの葉で隠してしまって「芸術の破壊だ」という人々が現れたり…スッタモンダあったみたい。ますます観に行きたいですね。

<恥ずかしがり屋の太陽神アポロンくん>

相変わらず渋滞の激しい道を通ってタクシーで空港に向かいましたが、街のあちこちにクリスマスツリーがあるのを見てちょっとだけ癒されました。11月にはシンガポールで見たけど、やっぱり寒い場所の方が雰囲気的に合ってるなぁ…。

<激しい渋滞と街角のツリー>

あ、そういえばロシアではクリスマスツリーって言わずに「Ёлка ヨールカ」って言うんですって。しかもイメージとしては新年を迎える門松みたいな感じなんだそうです。だから、お家のヨールカの下に置くプレゼントは新年の1月1日に箱を開けます。ちなみにサンタクロースに似たお爺さんは、寒さと共にやってくる「Дед мороз ジェド・マロース(厳寒爺さん)」、ロシアのクリスマスはロシア正教の暦なので1月7日です。この日には「С Новым годом! ス・ノーヴィム・ゴーダム!」と挨拶をします!(^^)!

アエロフロートの国内線カザン行きに乗るとジャスティナスとアナが斜め前に座ってました。脚の長いジャスティンには窮屈そうだったわ(^_^;)エコノミークラスなのに、機内でサンドイッチとジュースにコーヒーが出たのには驚きました。しかも昔と違って美味しかったのです(感涙)

ロシア連邦タタールスタン共和国の首都カザンはモスクワから東へ約800キロ、飛行時間約1時間半で到着しました。
日本や英語ではカザンKazanと書きますが、ロシア語ではКазаньカザァニと呼ばれます。…こういうのって困りませんか?外国人と話していて地名が出てきた時に、日本で呼ばれてる地名を言ってもなかなか通じないの。世界で統一して欲しいです!日本もさぁ、国際化とか言ってんだったら、カタカナ英語をやめましょうよ(=_=)

前日到着していた吉田奈津子ちゃんからの連絡通り、空港は雪が積もっていていかにも寒そう!降りると世界ショーダンス選手権のボードを持った女性が立って待っていました。私達は他の人とは別のバンに乗せられて小さな小屋に輸送されました。なんか連行されるような書き方ですが、なんとなくそう感じちゃったのは言葉が分からないせいでしょうねぇ(−−;)小屋の中はめっちゃ暗くて不機嫌そうな太ったおばちゃんがいて、荷物が届くまで結構待たされたのですが、どうやら北條先生から伺った通りにVIP扱いされているらしいのが分かり、ほっとしました(#^.^#)
小さな空港だけど国際空港で、海外からも10社以上の航空会社が乗り入れているようです。中村・山田組はドイツからルフトハンザ航空を利用したと言っていました。

カザンの街はモスクワと違い、ホテルまでの道のりは真っ暗、もちろん到着したホテルCourtyard by Marriott Kazan Kremlinの周りも真っ暗…写真が撮れませんでした(~_~;)チェックインしてちょっと荷解きをし、ウェルカムパーティに行くとみんなすでにデキあがった感じでしたが、日本チームのテーブルに混ぜて頂きました。

<食べ物もワインもたっぷり準備された前夜祭でした>

ホテルの周りには何も無さそうだったので、こんなお食事会を開いて下さるって本当にありがたい(>_<)と思います。1時間半ぐらい一緒におしゃべりをして、「明日頑張れよ〜〜」と選手を激励し、長い一日を終えました。