第一回シンガポールオープン その3

須田雅美

18時に開始した夜の部はイベントが盛りだくさん。
オープン戦などの競技がスタート。女の子のソロダンス競技会もありましたよ。

<女の子のソロダンス競技もありました>

続いて審査員の紹介。写真を見ると、私も北條先生も小さいなぁ…(=_=)
いや、周りがデカいのだよ!

<自分が小さいのか?周りが大きいのだ!>

すると顔みせ的に今日のゲストデモンストレーター、アルナス・ビゾーカス&カチューシャ・デミドヴァ組のスローフォックストロットのデモが始まりました。アメリカを拠点にしているせいか、ブロードウェイ風に振付けられたエントリー部分を踊るのだが、なんともインチキくさい。「エントリーはいいから、早く踊れ!」と野次を飛ばしたくなってしまった(-_-)続いてアンドレイ・スクフカ&メリンダ組のチャチャチャのショー。会場はラテンの方が盛り上がっているけど…曲の速さにボディーアクションがついて行ってない彼らに気付いたのか、途中からちょっと冷めてしまったようでした。

オーガナイザーのスピーチを合図にディナー開始。私達はお昼と同じガッカリなブッフェでしたが、テーブルの上のメニューは…宮岡育人くんが「雅美先生が好きそうな写真」と言って撮ってくれたのでそれを公開しましょう。

<私が好きそうな?アロマティックダックのアタマ>

ジュブナイルとジュニア、プロアマのファイナルラウンドが終了すると、審査員はちょっと休憩。この時間は「スペシャルイベント」として、スポンサー的存在のマダム達のアマチュアデモンストレーションタイム。世界のファイナリスト、ドーメン・クラペッツがロビーをウロウロしてるなぁと思ったら、アマデモのお相手をする為にパートナーのモニカちゃん抜きで滞在先の香港から来てたのね。
シンガポールのセレブマダムTOP20に入る美しいMs.Chiang Yu Lanはワルツを披露。出演料は1万USドルですってよ、奥様( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )1ドル80円で換算したら80万円かぁ…武道館でデモするよりお安いかしら?ちなみにドーメン君のお相手料も1万USドルらしい。デモンストレーションをじっくり拝見したけど、ハッキリ言ってその価値は無いわね〜。うちのスタッフの方が断然生徒さんをキレイに見せるわよ(―_―)キッパリ!!
その他にもアマデモがありましたが、Mrs.Julie Shenが踊った「Australian New Vogue(オーストラリア・ニュー・ヴォーグ)」というダンスは初めて見ました。ヴォーグって言っても、エグザイルみたいに縦一列に並んで前の人から順番にグルグルやるダンスじゃないですよ。そのデモの内容はヴェニーズワルツを使ってアメリカンスムースみたいなバレエ的なステップを踏んだかと思ったらスローフォックストロット?というダンスでした。北條章宏先生はさすがダンス界の生き字引!「踊った男性はオーストラリアの10ダンスチャンピオンだったJason Beaman」「このダンスはオーストラリアのダンスで、この競技会はジャッジがフロアの真ん中にたって審査するんだよ。」と教えて下さいました。

<オーストラリアン・ニュー・ヴォーグのイメージ>

…で、少しだけ調べてみたd(^o^)b オーストラリアン・ニュー・ヴォーグとは、1930~40年代に、その当時踊られていたイングリッシュオールドタイムダンスのバレエっぽい足型に反発した人々が、社交ダンスのテクニックに則ってフットワークやアラインメント(ステップの進行する方向)などのルールを定め、みんなが列になって踊るように振付けをしたダンスのスタイルで、オールドタイム…のようにオープンポジションが多く、観る者にとってはとても魅力的なダンス。様々な音楽に振付けて踊られ、社交ダンスで一般的に踊られる種目のスローフォックストロットやクイックステップ、ルンバやチャチャチャなどの他にボサノバ、マーチなどの種目もあるようです。

スペシャルショータイムの後は長い長〜いダンスタイム。ジャッジは休めていいけど、ダンサーにとってはダレちゃって困るコンペだろうなぁ…お腹も減るだろうし。
私はこの時間にとっても懐かしい男の子…いえ、男性と再会しました(*^_^*)
彼の名前はジャック。Facebookではすでにお友達になっていたのですが、なんと10年ぶりの再会だったのです。

私と明先生は現役中に何度かアジア諸国の競技会に出場をしました。当時は世界で活躍するアジア人が多くなく、YouTubeも無かった頃ですから海賊版の日本インターナショナル選手権のビデオを見た☆という人達が「あなた達の踊り、大好きです!」なんて言って近寄って来てくれました。ちょっと自慢しちゃうと、香港の競技会でオナーダンスを踊った時の観客の興奮ったらものスゴかったんですよ!例えて言えば人気アーティストの武道館ライブ♪スペシャルゲストとしてその後に登場した師匠のドニー&ゲイナーへの声援よりもスゴかったのを、今でも忘れられません←スゴい自慢しちゃった( *´艸`)
シンガポールの競技会でも同じようにたくさんの人から声をかけてもらったのですが、一番嬉しかったのはジュニアダンサー達がわらわらと寄ってきて色んな話をした事でした。またもや話がそれてしまいますが、私達はそんな彼らを日本インターに自費で招待してあげたいと思い、明先生は大きなスマイリーの貯金箱に百円貯金をしていたのです。ところが、ある日北條邸が空き巣にあい、残念ながらその貯金箱はガチャンと割られ、全て持っていかれてしまったという悲しい出来事もありました。
そんな思い入れのあるジャック君…とても素敵な青年に成長して私の目の前に現れました。どうやらリッチなお坊ちゃんらしく、好きな事をして生活をしているようでしたが、プロとして子供達を教えているようです。今度の春に日本に来るかもしれません。

<初対面の時のジャック君は12歳でした…>

結局夜の10時15分ぐらいからアマラテン、プロスタンダード、そして最後にプロラテン…とファイナルラウンドが続いてコンペ終了。
(この辺から写真が無くてごめんなさいm(__)m)
プロスタンダードにはオーストラリアのチャンピオンで世界のセミファイナルに入ってきているMatthew Rooke & Anna Longmore、ロンドンインターのライジングスターで優勝して本戦でもセミファイナル入りしたリトアニアのDonatas Vezelis & Lina Chatkeviciute、ブラックプールのライジングスターで6位入賞したフィンランドのKristjan Kuusk & Anri Kokkonen、午前のclosed競技で優勝した台湾のJim & Anita Chen、秋にターンプロしたばかりでclosed競技で準優勝だったオーストラリアのPeter & Rebecca Beardsleyがファイナルを踊りました。しかし何と言ってもAndrea & Sara Ghigiarelli組に目が釘付け(゜▽゜*)♪丁寧なフットワークやコントロールされたボディーアクションは音楽を自由に操るために最低限必要な技術なんだなぁ…と感じました。

プロラテンではポーランドのPrzemek Lowicki通称ベロ出しくん(アマチュア時代に舌を出しながら踊っていた印象が強いので…)が新しいパートナーMartina Markovaと出場し、楽勝で優勝。あまり深みのあるダンスではないけど、アマチュア時代からそこそこの成績で育ってきた彼ららしく「魅せる」という技術(?)だけで優勝しちゃった。でも、観客は随分喜んでいましたよ。2位は4月の世界選手権で女性が肩を負傷して途中棄権しちゃったオーストラリアの2番手David Byrnes & Karla Gerbes組。オージーらしく、元気が取り柄です…か?3位はロシアのAndrey Gorbunov & Dearlie Gerodias…ん?パートナーの名前はロシアンネームじゃないなぁ…フィリピン人?彼はお金持ちのパートナーに雇われたリーダーくんなんのか?…お?どうやら懐かしのKimberley Mitchellとカップルを組んでた事もあるらしい…ほ〜ぅ。あとのCharles wang & Janet Hsiao(台湾)、Wei Bin & Liu Xiaoting(中国)、Maxim Leonov & Anna Rubanovich(ウクライナ)はまだまだ国際的な活躍にはもう少し時間が掛かりそうなカップルでした。

表彰式まで終わり、アンドレイ&メリンダとアルナス&カチューシャのデモが再び始まりました。

<大会会長、ジョセフィンとデモンストレーター>

さあ、ココから皆様お待ちかね(?)のちょっぴり辛口なコメントいってみよう(^.^)
デモはスクフカのジャイブから始まった…しかし、音出しのタイミングがリハーサル通りいかず、3〜4回やり直してドッチラケ〜(。´-д-) ってか、もう23時38分なんですけど〜(=_=)もうっ(怒)スゴい事やってくれないから観客が盛り上がらないしぃ、音外れてるしぃ(-“-)
おっ(^^♪アルナスは徐々に速度をあげていく回転でヴェニーズワルツだね。「やるじゃん♪」と思ったけど、あんたのシェネ(バレエの移動していく回転技)なんか別に見なくていいよ…普通に踊れ!
アンドレイのサンバが始まって、私の隣に座ってた北條先生は「ヘンな音楽(-_-メ)」だって…クラブミュージックっぽいからね(笑)
お次はアルナスのタンゴ。葉加瀬太郎みたいな演奏の曲は彼らに全く似合いませんね(-_-)ジグザグさせる部分のリードめっちゃ下手!びっくりしたなぁ、もうっ(怒)
続いてワルツなんだけど、彼のワルツって味がしない物を食べてるみたいな、何とも美味しくない…そんな印象。一旦カチューシャから離れて再び近づく時の仕草なんておじいちゃんみたいだし(+o+)
最後はアンドレイのルンバ…う〜ん、アンドレイってもしやあまり股関節を曲げませんか?エモーショナル(情感たっぷり)に見えないのは、すぐに片方の足だけに軸移動を完了しちゃうからでは?物悲しいメロディーなのに笑顔だし、ライティングも悪かったので全く素敵に見えず、ちょっと気の毒でした。
※彼らは世界チャンピオンと世界ファイナリストですから、当然ダンスは格段にお上手ですよ…上のコメントは「あえてダメ出しするなら…」だと思って読んでくださいね(^_^;)

ようやく競技会が終わって選手やジャッジはそのまま隣のショッピングモールSuntec City Mallの中に移動してフェアウェルパーティー。この時なんと夜中の1時40分(@_@;)

<夜中の1時40分…皆さんお疲れ様でした>

<育人くんにはお世話になりました>

<崇くんはボディーガードのように私を守ってくれました>

お店の名前はLe Danz。大会会長Mr. Tommy Chuaの所有しているダンスホール兼多目的イベントホールみたい。地方都市にスペシャルゲストで行った時の打ち上げみたいだなぁ…なんて懐かしく感じてしまいました。ここでもブッフェ料理でさすがにうんざりしちゃいましたが、無料で頂けるなんてありがたいですよね(#^.^#)あ、シンガポールで夜にちょっと踊りたいな…と思ったらこのお店に出かけてみてはいかが?
Suntec City Mall #03-045 Tel:68361941 http://www.ledanz.com.sgです。