モスクワをご案内します~その2~

須田雅美

コンペの翌日にはランチのついでにお土産を買うため、鈴木勉君に教えてもらっていたアルバート通りまで出かけてみました。私達が泊まっていた場所から地下鉄に乗る事もできるのですが、お天気が良かったので歩いてみました。
ロシアの地下鉄ってモスクワ市内に縦横無尽に張り巡らされています。そしてとっても深い所を走っていて、有事の際の核シェルターとなっている…と、まことしやかに囁かれ続けています。地下と地上をつなぐエスカレーターはもんのすごく速くて、乗り損ねたら転びそうなぐらい…ちょっと危険ですよ(>_<)

<モスクワの地下鉄路線図Tシャツ>

モスクワの主要道路は道が広いせいか、歩いてみると目的地まで案外遠いし、交通量も多いので「あ〜鼻の中が排気ガスで真っ黒になってるんだろうなぁ(-..-)」と心配しちゃいました。 てくてく歩く事30分以上!ようやく目的地アルバートツカヤ駅周辺に到着…アルバート通りは、どうやら車が入れない歩行者天国のようですね。

<歩行者天国のアルバート通り>

お土産屋さんやカフェが並んでいましたが、バイクが置いてあってごっつい人達がたむろしてる異質なお店には目を奪われました。アメリカンダイナー風なカフェバーの名前はSixtie’s(60’s)

実はお土産の他にも探しているモノがあったのですが、ランチを食べようと思っていたお店の近くでついに発見!!何を発見したかって?赤の広場周辺では見つけられなかった、ロシア製のアイスクリーム「マロージェナエ」売りのおばちゃんを発見したんです\(~o~)/ヤッタ〜!ロシアには外資系のカフェや物品があふれてしまったので、不便で物が無かった頃のロシアを愛する私にとっては寂しい限り(´・ω・`)ションボリ。

<欧州では普通のNestle社のアイスクリーム>

だから昔ながらのマロージェナエを発見した時の嬉しさは、例えれば日本の田舎で、昭和中期の蚊取り線香やカレーの看板を見つけた時に抱く懐かしさに似ていました。

<こんな看板を見つけた気分>

で、マロージェナエってどんな味がするのかっていうと、乳脂肪たっぷりのソフトクリームタイプの物もありますが、今回食べたのは乳脂肪が少なくてスッキリしたミルクのジェラート(昔のアイスクリンみたいな感じ)のチョコレートフレーバー。訪露前から期待していた明先生は大満足でした(^o^)

<やっと出会えたマロージェナエ!>

さて、そのアイスを平らげてランチタイム。レストランの看板らしきものには『MY MY』と書いてあるように見えますが、ムームーと発音します。写真を良く見て頂くとお分かりのように、牛…日本語で言えばモーモーでしょうか。豊富なメニューを安価で楽しめるブッフェ形式のお店なので、観光客も安心して入れます。中に入るとまるで森の中みたい…遊園地のアトラクションみたいな装飾になっていました。みんなの真似をしてトレーを持ち、列に並びました。

<ムー・ムーの店内で、まずは並ぶ>

あ、昔のロシアではその行列が何の行列か分からなくてもとりあえず並ぶ!という人が多かったそうですよ。
パン→サラダや前菜→スープ→メインディッシュ→デザート→ドリンク…という流れでトレーにアイテムを増やしていくのですが、店員さんはほとんどが全く英語を話さない黄色人種系のロシア人だったので、全て指さしで注文しました(+o+)
私が食べたのはボルシチと揚げたペリメニ(餃子)とシェファーズパイもどき。ペリメニは餃子のような薄く脆い皮ではなく、小麦粉を練った厚めのボソッとした生地に味付きのひき肉が包まれていましたが、揚げて時間が経ってたらしく冷めたボソクニャッっとした食感で、お肉はなんだかクサいゲップが出そうな味でした。キノコのクリームソースがかかっていたのですが「きっとスイートチリソースの方が合うと思うよ」とお店の人に教えてあげたかった。マッシュポテトにやはり味付けされたひき肉が挟まったパイは、お腹の空いてる人にはボリュームがあって喜ばれますが、小さなヤポーニャの私にはヘビーでした(+o+)ゲフッ。そしてベリー系のドリンクかな〜?と思ったモノは、なにやらぼやけた酸味と甘みのあるゼリードリンクでした(-_-)ま、これも良い経験ですね。

明先生は滞在3日目にしてすでに3杯目となるボルシチとローストチキンwithライス、そしてもちろんピーヴォ(ビール)は欠かしません!(^^)!まぁ、ボルシチっていうのはどこで食べてもだいたい同じで、イタリアのミネストローネ、日本のお味噌汁みたいな感じかなぁ?チキンは思ったよりも骨が多くて「食いづらい!」と少々ご立腹のご様子でした。

しかし、ドドーンと置かれたロシアンビールを飲めばご機嫌は元通り(^^♪まるでミルクを飲んでる時の赤ちゃんみたいだねぇ(~_~;)

<ロシアンビールでご機嫌>

ディナーの事を考えてランチは適度に切り上げ、お店の外にでるとたっくさんの若者達がいてビックリ。高校生かな?ほとんどの子が手に何かを書いたボードを持っているので「何かのデモかな?」と思ったけど、どうやら違う…。

<たくさんの若者が…>

コスプレしてる子もいるから「今日はコミケ?ロシアってアキバ化してるの?」と思いながらしばらく観察してみました。

<コミケ?アキバ?>

道行く若者同士が次々と抱き合ってるぞ…?と、そのボードを見てみると「Free Hug!」と書いてあり、私も数人にハグされました( ^^)人(^^ )ロシアの冬は長いから春が来るってよっぽど嬉しい事なんですね♪

<Free Hugのボードを持った女の子達>

ぶらぶらとショーウィンドウ越しにマトリョーシカを眺めたりして歩きましたが、私が欲しいと思っていたロシア製のストールのお店が無く、結局何も購入せず(>_<)

<お土産のTシャツ>

ホテルまでの帰り道で見つけたのは、まだ寒そうに体をふくらませた雀と、変わった色の鳩でした。