2011年世界プロラテン選手権 in モスクワ その5

須田雅美

4月16日(土)〜その5〜

優勝カップはディフェンディングチャンピオンのリッカルド・コッキ&ユリア・ザゴルイチェンコの手に渡りました。

6位Maurizio Vescovo & Andra Vaidilaite 5位Andrej Skufca & Melinda Torokgyorgy、4位Franco Formica & Oxana Lebedew
マウリッツォが6位だったのは残念。リズムとエナジーの変化をハッキリと見せられるダンサーなので今後に期待します。スクフカが今のダンスを続けるのであれば引退してもいいと思う…ダンサーは常に進化してなきゃね。フランコとオクサナが4位になった事は、本人達だけではなく、ドイツの応援団として観戦しにきていたハンス・ガルケ、ブライアン&カルメンもガッカリしていました。このコンペの結果のせいもあったのか、世界選手権から1か月も経たない間にカップルを解消してしまいました。オクサナが結婚した事で2人の関係にヒビが入ったのが原因…という噂もありますが、実際、この日のフランコがダンスを楽しんでいるようには全く見えず、オクサナの技術不足も手伝って、彼らが一組のカップルであるという印象が薄かったので「あぁ、もしかしたら解消しちゃうかな?」となんとなく思っていました。現在フランコはジェイ・パークと組んでいたナタリアとお付き合いしているらしく、彼女と踊る!というのは噂で、夏まではオクサナと受けている仕事だけ一緒にこなす予定だとか。今後どうするかは考えているようです。

<ドイツチーム>

3位Sergey Sourkov & Melia、2位Michael Malitowski & Joanna Leunis 、1位Riccardo Cocchi & Yulia Zagoruytchenko

<発表を待つ選手>

セルゲイとメリアにとって今回の世界選手権は好条件が揃った競技会でした。まずは地元ロシアでの開催だった事でたくさんのファンによって支えられました。そしてジャッジパネルも精神的な助けとなったに違いありません。アマチュア時代からの師匠トーナ・ニーハーゲン、彼らが練習したりレッスンを受けたりするのを見ながら近くで支えてきたニコル・バーンズ・ハンセン、バーンズファミリーの兄弟子にあたる北條明、アマチュア時代からプライベートで親しくしているハネス・エムリッヒ、そしてロシアのジャッジの面々+メリアの祖国であるポーランドのジャッジ…5人も敵方では無いと思えば足も軽くなるってもんです。それにしても表彰台に上がった2人は本当に嬉しそうだったなぁ(^^♪

決勝ラウンドのベーシックはチャチャチャ。私の前に立って審査を始めた明先生の採点用紙をのぞき見ぃ…こんな感じでした。ちなみにサインは日本語でも何語でもOKです。

<地元で表彰台は嬉しいね>

2位のコールを待つ2組の表情はどちらも緊張していました。アレは本当に心臓に悪い(=_=)自分達の踊りに自信があったって、アノ時ばかりは『まな板の上の鯉』って状態<+ ))><<。

そして第2位にマリトースキーとジョアンナが呼ばれ…

<2位に甘んじたマイケル&ジョアンナ>

世界チャンピオンのタイトルを保持し、抱き合って喜ぶリッカルドとユリアでした。

<優勝が決定して喜ぶリッカルドとユリア>

表彰式は日本ほど長くないけど、スポンサーが出てきてプライズを渡していました…でも全部ロシア語で分かんなかったので…私は後ろから見ていたので皆さんのお尻をじっくり品定めさせて頂きました(#^.^#)オホホ

<表彰式を後ろから激写>

<私の好みは断然真ん中!>

もちろん見ていたのはお尻ばかりではありませんよ。正面からの様子もちゃんと見てましたよ(^^)bスクリーンでね。

<表彰式の様子>

そして司会のポポフ氏が優勝者の2人にオナーダンスを促すと「ストレンジャーズ・イン・ザ・ナイト」がボーカル入りで始まりました。そういえばさっきまでライブバンドだったのに、なぜゆえ録音の音楽が?と思ったら、なんとポポフ氏がカラオケに合わせて歌っていたのですщ(゚ロ゚щ) オーマイガーッ!! なんちゅうワンマンコンペ!アンタが主役かよっ!と突っ込みたかった。でも上手でしたよ♪
リッカルド達のオナーダンスの途中で、ファイナリスト全員にも一緒にルンバを踊りました。

<リッカルド達のオナーダンス>

<ファイナリスト全員でルンバ>

しかし、この写真には5カップルしか写っていないのを確認できますか?マイケルとジョアンナは引っ込んでしまったのです。その気持ちは理解できるな。選手はチャンピオンになりたくてこの日の為に懸命に努力をしています。特にマイケル達はチャンピオンの座を奪回しようと、死に物狂いだったはずです。チャンピオンのオナーダンスをフロア上で見させ、なおかつ途中から一緒に踊らせるとは、主催者側の考えた観客サービスでしかなく、思い通りの成績が取れなかった選手達の気持ちをないがしろにした残酷な演出だと感じました。わざわざ公の面前で、悔しい思いをさせなくてもよいのでは?と私は思います。さっさと着替えて泣くなら泣いて、ビールビール!って選手もいるんじゃないかな?

表彰式が終わって帰ってきたセルゲイ君達が私に向かってVサイン(*^-^)v

<とても嬉しそうなセルゲイ&メリア>

審査員やスポンサーを交えて集合写真を撮影してお開きとなりました。偶然でしょうけど、ドニーファミリーが微妙に固まってるのをスクープ!?

この後は場所を移動してパーティーがある予定でしたが、大した食事も出ないのに夜中までサルサパーティーなってやってらんねっす!と、前回のクレムリンカップで経験済みの私達はパーティーをブッチして歩いてホテルに戻る事にしました。
裏口と楽屋、フロアしか知らなかったクレムリン大会宮殿の中を見学しながら外に出ましたが、ロビーの装飾がまさにソヴィエトっぽくて懐かしかったです。

クレムリンの出口はゲートをくぐって坂道になっていて…九段下の武道館からの帰りみたい。写真を撮ってたら、通りかかったコンペティターが「2人で撮ってあげるよ」とクレムリンをバックに撮ってくれました。

<武道館の帰りみたい>

<クレムリンをバックに>

ホテルに着いてバーでご飯を食べてると、ブライアン&カルメンのチームが集まってきました。元ファイナリストのティモキンとは「元気ぃ?」と挨拶を交わし、フェイドアウトしちゃいそうなスラヴィックには「腰(ヒップ)の調子どう?」と聞くと、「良かったり悪かったり…調子がいい時は踊れるんだけど(=_=)」と言ってました。その後、マリトースキーがたった一人でふらっと来て、一番奥の席でビールを1杯だけ飲んでいた姿には哀愁が漂ってたなぁ。今年の世界選手権は終わっちゃったけど、マイケルとジョアンナなら、ブラックプールに向けてバッチリ気持ちを切り替えてくるでしょうね。