手荒いロンドンの歓迎

北條明&須田雅美

いやぁ、皆様お久しぶりでございます。

大変長らくお待たせいたしました!いよいよロンドンレポート再開です。夏の間中、大忙しでロンドンレポート フロム 東京を書く事ができませんでした。楽しみに待っていて下さった皆様、ごめんなさいね。

あきら&まさみは9月12日(火)午後4時(現地時間)ロンドン ヒースロー空港に到着しました。約13時間の長旅だったのですが、雅美はいつものように眠れず、映画を3本も観てしまいましたがそれでも時間が余って困りました。明のほうはいつもですとビールと睡眠薬でぐっすり眠り、一番凄かった時は11時間トイレにも食事にも起きないで着陸して目が覚めるなんてこともあったのですが、今回は珍しく睡眠薬を飲まずにいたので多分9時間くらいしか寝ていなかったようです。

イギリスのパスポートコントロール(入国審査)は大変厳しく、私達のように1年に何度も長期間滞在していると「あなた方はこんなに何回この国に来ていったい何をしているのか?」と聞かれます。その時「ボールルーム・ダンスのレッスンを受けて練習をし、競技会に出場するのだ。」と言いますと半分以上の審査官は「あぁ、ダンサーね。」中には「がんばってね」なんて励ましてくれながらポンッとスタンプを押してくれるのに、運が悪いとボールルームダンサーを知らない審査官に当たってしまい、大変時間が掛かることになります。実は今回私達は後者の方に当たってしまい、「どこでどんな人に習うのか、何か留学証明書類を持っているか、競技会はどこでやるのか」などしつこく質問され、通してもらうまでにいつもの3倍くらい時間が掛かりましたが、最後に「これからもっと私達みたいなダンサーが英国にやって来ますよ。」と教えてあげると、「教えてくれてありがとう」と感謝されました。時間が掛かったけど最後にお礼を言われたので結局は気分良く英国に入国できました。

到着するといつもなら安いレンタカーを調達して下さるドン・スミスさんがお迎えに来て下さるのですが、今回は空港でレンタカーを借りる事になった為、まずはコーヒーを飲んでシャキッとしてからレンタカーのオフィスに向かいました。ロンドン ヒースロー空港というのは世界でもっとも飛行機の発着が多いと言われるほど大変大きな空港で、4つのターミナルからなっているので、レンタカー会社はターミナルから専用の送迎バスで行くことになっています。そのバスの運転手さんがオフィスまでの道のりで「どこまで行くのか?」とたずねてくるので「オフィスまでに決まってるじゃない。何をヘンな事聞いてくるんだろう?」と怪訝な顔をしていると、「英語わかるかい?あのね、今イギリスの国内にペトロが無いんだよ。だから、ペトロステーションを見つけたら即座に入って給油するんだよ。」と言うのです。「ウッソー!なんで?」と聞くと「トラックの運転手とかが妨害してるんだよ」との答え。「ペトロ」(Petro)というのは日本でいう「ガソリン」の事で、「ペトロステーション」というのは「ガソリンスタンド」の事です。私達が借りた車には最初からガソリンがちゃんと入っていたので、おじさんの言葉など気にせずフラットに到着。あぁ、ちゃんとニュースは見なくちゃタダメですね。ガソリンが手に入らないのは事実だったのです!!夜ドニーが帰宅してフラットに挨拶に来てくれて(逆じゃない!?)「今ペトロが無いだろう!」というので、「レンタカー会社の人も言ってたけど、ホントなの?どうして無いの?」と聞くと、「あまりにペトロの値段が高いから、それに抗議してる人達…特にタンクローリーや大型トラックの運転手とかがペトロ運搬用の道路を塞いじゃって供給できなくしちゃってるんだよ。」と教えてくれました。そして今日、ホントかな?と思って色んなペトロステーションを覗いたけど、本当に無いんです。この国は自分で給油をするのですが、そのノズルにカバーがかけてあったり、入り口を閉鎖してたり、普段なら値段が書いてある看板を「ガス欠」と変えてあったりするお店もありました。ドニーは「今週末には少し良くなるだろう」と言ってましたが、本当かなぁ・・・どこに行くにも車が必要な私達はとっても心配です。

ロンドンのペトロステーションにて 明