Happy Millennium!!
北條明&須田雅美
西暦2000年を迎えた明、ドニー先生、雅美
西暦2000年、あけましておめでとうございます。
今日はここロンドンもNEW YEAR'S DAY、元日なのであります。
1999年最後のロンドンレポートを昨日アップしたばかりなのですが、そこにも書いた通り私達は12月30日からロンドンに来ています。
昨日の大晦日は大掃除をするわけでもないので朝ゆっくり起き、近くの行き付けの中華レストランで飲茶をした後、お正月用の食料を買いに行きました。が、3時閉店のスーパーマーケットの棚には何一つ残っておらず、仕方がないので「おせちもいいけどカレーもね」ということにして、鶏肉・にんじん・たまねぎ・じゃがいも・卵だけを買って帰ってきました。そしておなかのふくれた私達は、時差ぼけも手伝って再び眠ってしまいました。このままでは去年と同じじゃん!!ヤバイ!せっかくの記念すべき日を見ないで終わるのか?明・雅美!
大丈夫。正義の味方が現れたのです。その名も「ドニー・バーンズM.B.E.」私達が眠ってしまってから4時間後の夜8時頃、「何時頃に下(バーンズ家の居間)に降りてくる?」と電話をくれたのです。私は11時頃降りる約束をし、もう一度寝る事にしました。そして10時に起き、一応きちんと身支度をし、グズる明をなだめすかして起こし、1900年代最後のイベントの準備に取りかかりました。何かって?「年越しそば」ですよ。ネギが買えなかったので具は鶏肉のみ。頂いてる最中にドニー先生のパパが「お前達の分も食事が作ってあるんだよ。」と呼びに来てくれたのですが、「NEW YEAR'S EVE(大晦日)にはJAPANESE NOODLES(そば)を食べるのがJAPANESE CUSTOM(日本の慣習)なので、ちょっと待ってて。」と言い、目の前で「ズズーッ」っとすすり方まで披露して差し上げました。
下に降りて行くと誰もいないので、「ハロー」と言いつつキッチンに行くとドニー先生のお母ちゃまが「アキ、マサミ(この場合カタカナに聞こえる・・・)、食事用意したんだよ、好きなだけお食べなさい。」とやさしく迎えてくれました。サンドイッチやおつまみ類、デザートまできれいに盛り付けてブッフェをセッティングして下さったのですが、感激したのは「スコットランド人が作ったスコッチエッグ」でした。「本物だー。」と喜んでいると、「たいしたことない料理なのよ。日本人が作ればジャパニーズエッグよね。」と謙遜してました。チョット話がそれるのですが、彼女はスコットランドに生まれたイタリア人で、ドニー先生はその血を濃く受け継いでいるのです。彼の鼻は自分では嫌いだと言っていますが、お母様そっくりのイタリアンノーズ(イタリア人独特の鼻)ですし、彼の情熱的なダンスや、良く言えば女性にやさしい(悪く言えばプレイボーイ的な)ところも彼のDNAに書き込まれているのでしょう。一般的にイタリア人の母親というのは子供を大変可愛がり、世界大戦中も「イタリアの兵士達は戦争が怖くて、みんなおかあちゃんのところに逃げて行った」と言われるほどなんですって。ドニー先生もお母様を一番大切にしていて、世界のどこにいても毎日のように電話をしています。ちなみに彼女の作ったイタリアのお味噌汁・ミネストローネは「お袋の味」!本当においしかったですよ。
さて、1999年も残すところ10分というところにドニー先生がシャンペンのドンペリニョン、しかもロゼ(高級品!)を片手に誇らしげに現れ、静かにふたを開けて「一滴も漏らさないゼィ・・・」と独り言を言ったのを私は聞き逃しませんでしたよ。
既に居間の暖炉の前でくつろいでいた明が「あと50秒だよー!」と叫ぶのを聞きつつシャンペンをグラスに注ぎ分け、7人全員がテレビの前に集まって「ビッグベン」のベルが12時を告げると同時に「カンパーイ」。 そしてグラスを置いて全員と「HAPPY NEW YEAR」と言いながらNEW YEAR KISSを交わしました。
私はこの瞬間、「起きててよかった」と思いました。家の外ではそこら中でお祝いの花火を打ち上げる音がし、テレビではロンドン市内での新年、ニューミレニアムを祝うイベントの様子を映し出しています。ロンドンは莫大な費用をかけて、この日の為にミレニアムドームというイベント会場とロンドンアイという巨大な観覧車を建設し、テムズ川をせき止めて4,500万ポンド分の花火を打ち上げていたのですが、市内に通じる道路は通行止めになり、イベントに参加する為には入場チケットが必要でしたので、ほとんどの人は自宅で家族とテレビを観ながらお祝いをしたことでしょう。私達も夜中の3時頃までテレビで世界各地の新年のイベントを観ながら暖炉の前でくつろぎました。
バーンズ家の人々はスコットランドのグラズゴーの近くの人達なので、グラズゴーが出てくると「イェ―!!」と叫んで喜び、「蛍の光って曲はスコットランドの曲なんだぞ。それを世界中の人々が大晦日に歌うんだ。スコットランドってスゴイだろ。」と、もう愛国心マル出し・・・。そして、画面に少しだけ日本のどこかのお寺のお坊さんが大きな鐘をまるでサーカスのようにつく場面が出てきたのですが、「日本はあれだけかよ。ケチだなぁ!」と言われてしまいました。どうせ彼らには日本の「わびさび」なんて解るわけがないので無駄に反論はしませんでしたけど、あの鐘のつき方はアクロバティックですごかった!いったいどこのお寺だったのでしょうか?それから日本も花火とかのイベントはあったのでしょうか?どうせ参加できないからと思い、チェックしてなかったのですが・・・
ドニー先生は私達の観察によると大晦日からニコル夫人と喧嘩をし、新年早々、夜中に彼女が家を飛び出して行くというY2Kにみまわれた模様ですが、「ミレニアム・マッサージだよ。」とコリをほぐしてあげました。しかし、一般世間では騒がれていたY2Kも何事もなく、とても良い年の始まりとなりました。
皆様にとって、今年がさらに素晴らしい年となりますように。 私達も3日からドニー先生の厳しいレッスンが始まります。おせちも食べて、準備万 端!がんばっていきますので応援して下さいね。
AKIRA&MASAMI