PDI試験に関して私の思う事

山口慶子

10月30日にPDIの試験が全国一斉に行われました。
PDIの試験はプロの登竜門です。毎年4月と10月の最終金曜日に実施されます。
試験は筆記、カップル・ダンス、ソロ・デモンストレーションと3つのセクションで行われます。
試験要項等に関しては財団法人日本ボールルームダンス連盟(JBDF)のホームページを見るとよくわかります。
私は年に2回、PDIの試験委員や本部から派遣されて試験の監督に行くことでPDIの試験に接してきました。
ここでは何時も私が試験会場で感じる事を書いてみました。

筆記試験に関して私の感じた事

筆記試験は教材のチャートの部分が出ます。チャートには足の位置、アライメント、回転量、ライズ&フォール(スタンダード)、
リード&フォロー(ラテン・アメリカン)等が書かれていますが、受験者の大半の人がそれを暗記して、フィガーをよく理解していないと思います。
といいますのはソロデモの試験で、大部分の人がステップを踏んでいるだけで、テクニックを理解していない人が多く見られということです。
PDIの試験を合格しますと人を指導することが出来ます。しかしテクニックが解らないとステップを教えることが出来てもその人を上手に育てることは出来ません。私の経験から言いますと、ベーシックは非常に理にかない、指導する上にとても参考になります。是非スタートから教材を友にしてテクニックの勉強をして下さい。

カップル・ダンスに関して私の感じた事

カップル・ダンスで非常に気になる事は、受験者がダンスのレベルの低い人をパートナーにして受験をするという事です。
これは受験者にとって非常にマイナスであると思います。カップル・ダンスで追試をする人の大半はパートナーのレベルにあります。
ですからパートナーを務める人は受験者に対して常に自分を磨き責任を持って相手になって下さい。

ソロデモに関して私の感じた事

ソロデモは一人で男性又は女性のアマルガメーションを踊る試験です。時には5,6人の人が一緒に同じフロアーで踊る場合もあります。
ソロデモの試験で気になる事は、受験者が自信なくキョロキョロして他の人を見ながら踊るということです。
他人を見て踊ると、自分があっていても間違えてしまう場合がありますのでしっかり覚え、自信をもって踊って下さい。
時には男女共覚えるのが大変だということで苦手なフィガーは男子だけ覚え、女子を踊る場合も男子のフィガーを堂々と踊る人がいます。
これはアマルガメーションの全てが間違いと見られ、いくら素晴らしいテクニックで踊ってもマイナスです。
PDIのソロデモは一種目に5つのアマルガメーションがあり、それがスタンダード 4種目、ラテンアメリカン 5種目 計45種類の男女を覚えるのはとても大変だと思いますが、プロになるという自覚を持って頑張って覚えて下さい。
筆記試験のところでも述べましたが、ソロデモの大切なところはテクニックをよく把握して踊るということです。是非忘れないで下さい。