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スタッフコラム

もじもじまさみ 2009年 春の渡英旅行記3

須田雅美


2009/7/6

「2009年春の渡英旅行記 #3 夏見和彦・柳堀恭子組」

ブラックプールダンスフェスティバルにはいろいろなカテゴリーがあり、世界中の老若男女が参加できるよう
になっています。ジュニアブラックプールっていうのが4月にあるから、ジュヴィナイルは出場しないけど、プロ
部門とアマ部門のオープン戦と24位以下の選手にチャンスがあるライジングスター戦、他にアマ部門の21歳以下
のユース戦と35歳以上のシニア戦があります。その年のプログラムを買って応援する日や時間が分かると、私達
のような観客はフェスティバル一週間の食事の時間や夜のファッションに着替える時間などのスケジュールが決ま
ります。

日曜日、私達はとても緊張していました。次の日にとても大切なイベントが控えていたからです。私達が教え
る夏見和彦・柳堀恭子組は毎年のようにブラックプールに来ていましたが、今年はシニア選手権に出場できる年齢
になったということで、そちらに挑戦することになったのです。彼らは日本のトップアマとして世界中のコンペ
に出場していましたから、当然、優勝を狙っての出場です。出場を決めてからのレッスンでは、ブラックプールの
音楽をかけてイメージを作り、汗だくになって頑張ってきました。

25日月曜日、いつもの年だとスタンダードのプロライジングスターの日なので、日本人選手を応援して、同時
開催されているシニアラテンはある意味「裏種目」で、プロの選手を激励に行ったりして、予選を見ることはあ
りませんでした。でも今年の私達にとってはシニアラテンがメインのイベント。席が空いてるから観やすい席を
ゲットして大声で応援しました。

いわゆる中肉中背体型の日本男児、和くんは、シニア選手権とはいえ外国人選手の中に入ると「ころん」とし
て見えます。ボリは、ボリューミーなボディのお姉さま方と比較すると、ギスギスに痩せてて「体が硬そう」に
見えます。「ダンスがボクシングみたいに重量別でコンペを開いてくれたらいいのに…」これは明先生のセリフ。
私達も自分達のルックスには相当のコンプレックスを感じていましたからね。話は少しずれるけど、一般的に白人
達は随分ヒドイ人種差別をするから…。まずアジア人のことはバカにしてる。彼らがつける優劣順では、1白人
2黒人3アジア人…っていうか、アジア人は人間じゃないって思ってる人達もいるらしい。私達も、イギリスに
留学を始めた頃は、ヨーロッパのダンサー達が日本人のことをバカにしてるって感じたのを今でも覚えてる。でも、
彼らは「このカップル上手いっ!」て認めると、敬意を込めて挨拶をしてくる…まさに実力社会。要するにダンス
が踊れないと邪魔者扱いを受けるから、自分達のダンスでムカツク態度のダンサーを圧倒するっていう手を覚えま
した。さてさて、大和魂を持った和くんとボリは、予選からダントツにキレがあり、コンペ慣れもしていて、よ〜く
踊っていました。テクニックや知識も絶対負けてない!優勝しちゃったらどうしよう!?って明先生とワクワクして
ました。ライバルは見る限り2カップルぐらい。若い頃器械体操やってましたって感じのマダムと若いツバメに見え
るフランスのカップルと、アマチュアで昔ベスト24ぐらいまで進出経験有りって感じに見えるドイツのカップル。



予選が終わるたびに控え室へ行って、緊張したり疲労を感じている2人を励まし、彼らは順調にセミファイナルまで
進出!!優勝しちゃいそうな勢いだったとは言っても、コールですからドキドキです。彼らの背番号が呼ばれた時には
ものすごく興奮しました。セミファイナルで踊っていたのは日本・イギリス・ドイツ・フィンランド・イタリア・スペ
イン・ロシア・フランス・ポーランドと様々で、本当に世界各国のダンサーが集う競技会(っていうかお祭り?)だと
感心させられました。日本人席に座っていた観客の大声援を受けながら、夏見・柳堀組は最高の踊りを見せてくれました。



悔しい事に、本当に悔しい事に決勝には残れませんでしたが、彼らは今回の出場で、競技会中にひと皮むけたように
思えました。できれば来年も再挑戦して、ぜひ優勝を狙って欲しい!!と思いました…。でも、それは叶わぬ夢なので
す。夏見和彦・柳堀恭子組は、今年の日本インターナショナル選手権大会をもって引退をしてしまったからです。私達
の現役最後を支えてくれて、引退してからも一緒に成長させてもらったカップルでした。ゴルフに出掛けたり、食事を
しながらダンスの話をしたりと、楽しいお付き合いをさせてもらいました。

和くん、ボリ、お疲れ様。お2人の今後のご活躍をお祈りしています。






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