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スタッフコラム

2011年世界プロラテン選手権 in モスクワ その4

須田雅美


4月16日(土)〜その4〜


(決勝進出の6カップル)

決勝戦に残ったのはフランコ、マウリッツォ、マリトースキー、セルゲイ、スクフカ、リッカルドの6組。私はスクフカよりもマーカス・オムを入れてあげたかった(>_<)ちょっとお肉がついてるけど、その分エキストラのリズムが発生するし、何よりお上手。でも準決勝ではバテたのか、良いパフォーマンスできてなかったので残念でした。
さて、決勝のメンバーはポポフ氏に紹介され、ステージから一組ずつ降りてきてルンバを踊りました。

フランコは気分が乗らないのか、終始エネルギーを感じさせてくれないダンスを踊っていたけど、それよりもオクサナの前進ウォークが気になって仕方がない…前に出すべき足を後ろに残し過ぎるから、音楽に遅れてしまうんです。
マウリッツォにはバネがあり、女性との距離感や自分の体重配分を上手くコントロールする才能があるので、表現が深くなるとさらに大人のダンサーとして成長できると思います。
マリトースキーはいつになくグラついていたので、少し気の毒になりました。だって彼の仕事はジョアンナの邪魔をしないように支える…だからね(>_<)
セルゲイ&メリアは身長差があるカップルなので絶対的に「男女」に見えやすい。「得だよな〜、チクショーッ(>_<)」と、羨ましさと憧れのまなざしで見てしまう。彼は昨年と比べてラテンダンスの基礎的な姿勢や動きが断然良くなり「ラテンダンス」になってきました。


(成長したセルゲイとメリア)

アンドレイ・スクフカ&メリンダは、彼のリードと彼女の動きがかみ合ってない。完全に「そっちに体重が乗ってんのに、そのリード&フォローはおかしいでしょ?」ってステップが満載だったので見る価値なし(-_-)


(アンドレイ・スクフカ&メリンダ)

リッカルド&ユリアは、ユリアが本当に成長をしてくれたので、リッカルドの動きと合うようになっていて満足(^^♪後で自分のメモを見て笑っちゃったんですが、「リッキーの後退ウォークに惚れるっ(#^.^#)」と書いてあったんです。いや、これホント…マジで上手いっ☆☆☆☆☆あの3歩の後退ウォークにハートを射抜かれたのは私だけじゃなかった…明先生もジャッジしながら実は同じところに感心していたと後で聞きました。

決勝ラウンドのベーシックはチャチャチャ。私の前に立って審査を始めた明先生の採点用紙をのぞき見ぃ…こんな感じでした。ちなみにサインは日本語でも何語でもOKです。


(世界選手権ファイナルの採点用紙)

ベーシックはホールドをして2人が向き合って踊るフィガーが多いので、バリエーションに比べてエネルギーの放出が少なくなるのは否めません。全員がインストラクターの試験を受けてるみたいに見えるんです。しかし、そんな中でもリッカルド&ユリア、セルゲイ&メリアは可能な範囲でエネルギーの変化を付けて「魅せるベーシック」を踊っていました。
私個人の経験ですが、日本インターナショナルダンス選手権大会前、ベーシック競技の為にドニー師匠のレッスンを受けると必ず「テメ〜ら、メダルテストじゃね〜んだぞっ(?▼皿▼)!」とまずは叱られ、そのフィガーのオリジナルイメージや、現在までの進化の変遷、緩急の付け方を教えてくれました。ドニーはテキストの著者である故ウォルター・レアード氏の愛弟子であり、テクニックの変更をも許可されていましたから、ドニー&ゲイナーのベーシック理論に対して絶大な信頼をおいています。
アマチュア時代から15年以上不動のチャンピオンだったドニー&ゲイナーのレッスンでは、彼らが世界チャンピオンであり続けた理由はベーシックへのこだわりと、新しい事に挑戦する勇気が人一倍あった事なんだ…と気付かされます。現在、リッカルド&ユリアはドニーをメインコーチにしています。セルゲイ&メリアはゲイナーのレッスンを頻繁に受けていると聞きました。これからのダンス界にとって、このような精神が受け継がれていく事は喜ばしい事だと思います。


(魅せるベーシックを踊ってくれた2組)

競技はそのままサンバに突入です。サンバは移動もあるし、ベーシックチャチャの後に見るとダンサーがピチピチと元気なお魚のように見えます。でも、珍しくマリトースキーは足元が乱れていてジョアンナを上手くサポートできていませんでした。フランコはリズムが全く見えず、スクフカに至ってはただ歩いてるだけで残念でした。


(予選ラウンドでのフランコとオクサナ)

ルンバ…私のメモによると「リッカルド:いいよ〜 たまらん」でした(笑)彼を見ていると、全ての動きに意味があり、身体の細部まで使って踊っている事が良く分かります。そして私も同じところをギュ〜ッと使っているかのような疑似体験ができるんです。
それに引き替えマリトースキー君…なぜ腕をビビンと上げるかなぁ(-_-)意味が全く感じ。かくいう私も、よくドニーに「お前全然DANCEしてない!」「DANCEしろ!」と叱られましたぁ(>_<)
パソドブレになってようやくフランコはヤル気が出たような動きをしてくれました。リッキーの第1ハイライトは、いくらスーパーサイヤ人のユリアだって間に合わないようなタイミング!「こりゃ振付けたのは絶対ドニーだな(+o+)」と姉弟子(?)にあたる私は思うのでした…。
ジャイブは最後の種目なので「キツイ」と言われますが、正直言って一番ラクな種目なんです。テンポが速く、同じバランスを長く保つことなくどんどん変化するし、カジュアルな表現を求められるのであまり自分の身体でシェイプをデザインする必要もないですからね。


(ファイナルのジャイブ)

残念ながら王座奪回を狙うマリトースキーはバテが見え、懸命に動こうとはしていたと思うのですがかえってコントロールできずに暴れているように見えました。その反対にマウリッツォは体力が有り余った様子の元気さで、見ている者を楽しませてくれました。リッキーはアメリカへ渡ってからジャイブが数段上達し、今回は特にウェストコーストスウィングのステップを取り入れた振付けながらも、きちんとジャイブタイミングとの踊り分け、もしくはスウィングのステップをジャイブタイミングで踊っていたので重くなり過ぎず、とても良かったと思います。中には私と明先生が現役時代に踊っていたステップもあり、ちょっと懐かしかったなぁ(*^_^*)セルゲイの振付けにもスウィングのステップが多く入っているのですが、タイミングの取り方がオリジナルに近いため、リッキー達と比べると重く見えがちなのは残念です。フランコはこの種目が一番ハジけて踊れたんじゃないかな?写真を見るだけでそれが分かるほど…飛んでました!(^^)!

…そして全ての競技が終わりました。あとは結果発表ですね。


(ファイナルが終わって…)



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