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スタッフコラム

UKチャンピオンシップス2000の報告その2

北條明 & 須田雅美


皆様お元気ですか?

 私達は今回、奇跡的にも風邪を一度もひかずに明日日本に帰ります。帰るとすぐに「東京ボールルームアカデミー」という、まぁ、言ってみればレコード大賞みたいな催しがあり、それの最優秀選手賞のラテン部門にノミネートされているので、まだまだ風邪なんかひいてはいられません!ちなみに当スタジオから他の部門にノミネートされた選手が何人かおりますので、詳しくはメインページを御覧下さい。

 さてお待ちかねのUK本戦結果報告第2弾、プロラテンとアマモダンです。今回はブライアン・ワトソン&カルメン組が優勝しました。といっても、対抗馬のユッカ・ハパライネン&シパ・スータリ組が出場していなかったのですが・・・理由は聞きませんでしたが、私達の憶測ではこのごろあまり旗色の良くないユッカは審査員のメンツを見て、相手(ブライアン)に有利と読んで出場しなかったのだと思います。海外の競技会では誰が審査員をやるのかをダンス新聞や競技会のチラシに掲載して事前に公表します。ですからファイナルクラスの人は「うーん・・・このメンツだと○○の肩を持つジャッジが多いから自分に不利」と思うと競技会をスキップすることもあるし、別にそれを咎める人はいません。身近な例では、私達のお師匠様 ドニー大先生は引退する前の何年間も(少なくとも6年以上)ブラックプールの全英選手権には出場しませんでした。(イギリス人に友達があまりいないらしい・・・)

 話は競技会に戻って、今年も去年と同様、前回のUK戦の時と違うパートナーシップで出場するトップダンサーが多かったので、1次予選の時から観客・・・特に前日のアマラテンに出場したダンサー達がひいきの選手に声援を送っていました。特にポール・キリック&ハナ・カートゥネンやアラン・トンズバーグ&セレナ・レッカ、ルイ・ヴァン・アムステル&カリーナ・スミルノワは観客の目をひくステップが多く、それが新鮮なうちは大歓声があがっていました。対するブライアン&カルメンはブライアンの天性のボディーリズムと軽いフットワーク、そしてカルメンの相手に対してと自分の動きへのものすごいテンションが売り物(だと勝手に私達は考えてます。あしからず。)なだけに、どちらかというと地味、玄人向きで大好きなのですが、調子が悪かったのかあまり良く見えませんでした。私達は今回シード選手だったので、第2次予選からの出場で遅目に会場入りできたのですが、アマモダンとプロラテン合わせて約350人プラスその友人達全員が使えるほどの椅子とテーブルは無く、私達はピクニックのようにパレオを敷いて陣取りました。それが丁度ブライアン&カルメンの隣だったので「新しい世界チャンピオンは競技会中にどんなことをやってるか」を垣間見ることができました。1つだけばらすと、香港とかのお土産によくある、ロイヤルゼリードリンクを2人とも飲んでましたよ。ブライアンは私達に向かって「シーッ」って人差し指を口に当てていたけど・・・言っちゃった。

 自分たちが残念ながらセミファイナルにリコールされなくて、がっかりしたけど入った人のダンスを見ておこうと思い、ファイナルの常連をのぞいた中で、「やるじゃん!」って思ったカップルは、アメリカのビル・スパークス&キンバリー・ミッチェル。彼らは去年の世界選手権で5位に入賞したカップルで、何がイイかって言うと「とにかくバテない」そしてヨーロッパとは違った「いわゆる Cool」な感じがあり、私達は好きです。ちなみにビリーは決勝に残ったことを知ると感激して泣いちゃってました。それをキンバリーが包み込んでて、「うーん、イメージそのまんまだなぁ・・・」と思いました。というのは、ビリーはゲイで、キンバリーは体格が良くて強そう(ドニーに言わせるとボディーガード)だからです。あと、オランダのイアン・ウェイト&ナタリア・パニマが好きでした。ナタリアはものすごくきれいでしなやかなダンス向きの脚を持っていて、羨ましい限りです。イアンは身長がこれまたものすごく高く、1つの動きが大きいし、もともとアマチュアの時もファイナリストでしたから、フロアーでの見せ方もやはり身についてるなぁ・・・と悔しながら思いました。

 私達は座席も無かったのでセミファイナルを観て帰ってきてしまったのですが、ファイナルを観たネギちゃん達は「みんなあんまり良く無かったよ。」と言っていました。アマチュアモダンも自分達が休んでる間に行われるので見ることができず、これもやはりネギちゃんに聞いたところ、「やっぱりピノっていう大物が抜けちゃったから、あんまり面白く無かったよ。」ということです。他の人からも「アマモダンのスゴイ選手がいる」っていう話や「アマモダン、面白かったよ」という話も聞かないので、ネギちゃんの言う通りなのでしょう。レポートにならなくてごめんなさい。

 ラテンドレスの流行らしい流行は見当たりませんでした。日本のドレスメーカーさんとお話しても、「あんまり面白いデザインは無いですねぇ。」ということでした。ただ、男性は身体にフィットしたタートルネックで、腕や背中など、部分的にシースルーの生地に切り替えた黒いシャツが大流行していました。私からすれば「モジモジくん」や「ショッカー」、白いバージョンの人は「ペプシマン」や「スキーヤー」にしか見えず、カッコいいとは言えないんですけどね。このように男性が自分の身体のラインを強調した衣装を着るようになったのもゲイのダンサーが増えたことによるでしょう。実際、今回のファイナリストは全員ゲイでしたから。でもゲイの人達はおしゃれで繊細なので、これからも流行を創って行くでしょう。

 フラットに帰って来て「さぁシャワーでも浴びて・・・」と思っている所にドニー大先生がやってきて、約1時間ほど大演説会が開かれました。私は既に裸にタオル1枚という姿だったのに!でも、今回は珍しく私達の事を褒めちぎってくれたので我慢して(?)長い演説を聞いていました。

 そう、褒められたんです!!しかも競技会の最中にです!いつものように予選の休憩時間に控え室にいると、ドニー先生が歩く姿を発見したのです。そのまま消えるかと思っていたらぐるぐる回り、日本人に話しかけて、どうやら私達を探してるらしい事に気付いたので目を合わせないようにしていました。やはりこの日も前回のロンドンインター同様、自分達なりにイイ感じで踊っていたので、ここで酷評を聞かされたらショックで踊る気をなくしちゃう思ったのです。そんな私達の気持ちを知っている新宿マナメイツの長島大志先生と日高まいこ先生はドニーに尋ねられても「知らない」と答えてくれたそうです。にもかかわらず、遂に発見されてしまい、「あ、どーも」って感じで挨拶すると、人差し指を自分の顔の前でクイクイって動かしながら「こちらへ来なさい」と・・・召集がかかってしまったのです。深刻そうな顔をしているので、私は心の中で「アチャ―・・・まただよ、こりゃ。」とつぶやいていました。当然「ダメ出し」が行われると思ったのです。丁度控え室にはフロアーもあり、ダメ出しするには持って来いの場所なんです。そう、ドニー先生はそんな時辺り構わず稽古をつけてくれるんです。親切なんだけど、私の場合余計パニクっちやうので丁重にお断りしたいところではあります。ところがこの日は違いました。またお説教だと思ってうなだれていた私達の耳に入ってきた言葉は、
「2人ともファンタスティックだ!」
だったのです。 その瞬間世界がバラ色に輝いて見えました。こんな経験初めてです。 アニメだと背景はピンク色で、私達のまわりにバラの花とキラキラが描かれてる感じ ・・・この言葉ですよ、これを待っていたんです! ドニー先生が褒めるなんて滅多にないことなんです。どんなに厳しい御方かは 昨年のロンドンインター後のレポートで書いた通り。 私達はドニー先生に習い出してかれこれ8年になりますが、 こんなに褒められたのは初めてに等しいです。そして彼は私達が大変いい踊りを した事を本当に喜んでくれました。 「お前達がセミファイナルに入れなかったことは悔しいけど、ロンドンインター で準決に入った時よりいい踊りをした今日は、もっともっとうれしい。」 といってくれました。そしてフラットでの大演説会を終えて去って行く時に 「お前達は俺の誇りだよ」と言ってくれました。なんてキザなんだろう・・・                                                                                               
AKIRA&MASAMI

おめでとう!!セミファイナルより大きなタイトルを8年目で手に入れましたね。 今日は本当に感動です。>^_^<



ライジングモダンの優勝者 石原・渋谷組



アマチュアセミファイナルの風景



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