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スタッフコラム

UKチャンピオンシップス2000の報告その1

北條明 & 須田雅美


皆様こんにちは

 終わってしまいました、今年のUKチャンピオンシップスも。そして私達は・・・今回はベスト24どまりで、準決勝には進めませんでした。無念じゃー!今回もチャンスはあったし、良く踊れたのですが・・・及びませんでした。ものすごーく悔しいので、絶対もっと上手くなってやる〜〜!と決意を新たにしました。

 今年のUK戦はいつもの年よりテンションが低かったように思えました。なぜでしょう?私達は本戦のプロモダンとアマラテンの準決勝から観戦したのですが、いつもなら観客の声援でアナウンスが聞こえなかったり、拍手や手拍子と床を足で踏み鳴らす音で、まるで地震が起きたのかと思うほど会場が揺れるのに・・・私達の予測ではプロモダンにおいて大きな勢力であるイタリア勢(ファイナルに3組、ルカを入れると本当は4組!)も、勢力が拡大するにつれ内部での勢力争いになって来ているので、応援も分散してしまった・・・ということではないかと思います。実際、私達のすぐ後ろに座っていた女の子達は、ある2組のカップルの名前しか叫んでいませんでした。そしてもう1つの理由は、英国人の観客が少なく、例えばアンドリューやクリストファーを応援する人があまりいなかったからだと思います。アマチュアラテンはマイケル・ウェンティンクがプロになってしまい、いつも成績を分け合っていたマシュー&ニコル・カトラーが絶対に優勝する・・・と会場に来ている誰もが分っているといっても過言ではなく、しかもイングリッシュ(この場合スコットランドやアイルランドを含まないイングランド人のこと)以外の人からチョー不人気なカップルであるということも手伝って、観客が盛り下がるのも解る気がします。

 プロモダンでは先程も触れたようにイタリア人ががんばっていて、それによりここ数年でモダン種目のドレスはもちろん、音の表現、それにともなったテクニックやステップなど、全てにおいて大きな変化をもたらしました。数年前、イタリアの上層部が「イギリス人のジャッジの仕方は不公平である」として、ブラックプールなどの英国の大会にイタリアから選手を出場させなかった事があったのですが、それが解禁になってからというもの、毎年のようにスゴイダンサーが現れます。今年のプロモダンの目玉はウィリアム・ピノ&アレッサンドラ・ブッチャレリ組でした。彼らはアマチュアのチャンピオンとして日本に来たこともあります。とても小柄な選手なので、同じく小柄な私達カップルにとって励みになるのですが、横から見るとやっぱり身体は「マグロ体型」で厚みがあるので、やっぱり女性をお腹の部分で転がすので、丸いほうが都合がいいんだろうなぁ・・・と思います。ちなみに我らが北條章宏先生の体型もマグロちゃんで、ボディーがぐいぐい進んでくるので、自分がステップを知らなくても踊れちゃうんですよ。気持ちいいんです。話はそれちゃいましたが、北條先生が随分昔から踊りに惚れ込んで友達づきあいしていたダンサーが今回で競技を引退しました。アンドリュー・シンキンソンです。思えば私達が初めて英国留学した時に色んなお世話をしてくれたのがアンドリューだったんです。「クローズドブリティッシュというコンペがあって、ドニー達もデモをやるから連れってってやると言ってブラックプールまで連れて行ってくれたり、「UKのエントリーを俺がやっとくから出場するように」と世話をやいてくれたり、「パーティーをやるからおいで」とおうちに呼んでくれたり・・・だからという訳ではなく、私達はアンドリューのダンスが大好きでした。彼は引退してアメリカに渡るそうです。その方がビジネスをしやすい・・・要するに「稼げる」からですって。この頃良く耳にするのはロンドンではいくら素晴らしい過去の成績を持っていても、生徒が来るのはこういった大きな競技会の前だけで、あとは閑散としているんだそうです。昔は日本のダンサー達も1年とか長期で留学するのが当たり前だったそうです。時代ですね。

 話はコンペに戻って、ネギちゃんに言わせると(私達よりモダンをやっているので見る目を信頼できます)今回はルカを始め、ファイナルの選手の踊りはイマイチだったそうです。「唯一良かったのがアウグストぐらいだな」だそうです。私達もそう思いました。イタリアのファビオ・セルミ&シモーナ・ファンチェーロ組がファイナルに残らなかったのは可愛そうだとも言ってました。女性にとって気になるドレスの流行は、引き続き裾に羽飾りをつけないシフォンなど透ける素材のシンプルなものが多かったようです。やはりここでも革新的なのはイタリアのドレスメーカーで、ライン的にはボレロを上からふわっとかぶってお腹の辺りはシースルーでラテンチックにし、ヒップまでを包んでその下をフレアーで広げるものと、目を引いたのはフレアーパンツの上にオーバースカートをかけて遊ばせるというデザインのものでした。でもこのデザインはちょっとアラビアンナイトみたいで賛否両論でしょう。

 アマチュアラテンは2位になったベルギーのスラヴィック&ジョアンナの運動能力の高さとクールな雰囲気に観客は沸いていました。が、私個人的には今回初めてファイナルにノーシードで残ったイタリアのリッカルド&ジョアンヌにも、去年のロンドンインターの頃から目をつけていたカップルだけに大拍手でした。たしかこの女のコは数年前のブラックプールで実のお兄さんと組んでユース(21歳以下)でファイナルまで残ったオーストラリア人・・・ヨーロッパや英語圏の若者は良い相手や環境があるとすぐにそちらの国に移り住みます。このフットワークの軽さと頭の柔軟性が素晴らしいダンサーを作るんだなぁとしみじみ思います。言葉の障害もあって、あまり日本人にはそういうダンサーは居ませんでしたが、今回、日本人の留学生で外国人のリーダーさんと競技会にデビューしたコがいました。彼女は原口由規子さん。東京外国語大学出身(北條ダンススクールの斉藤・藤山組の後輩で新海・斉藤組の先輩)で、最初は語学留学を理由にしてロンドンに来たのですが、学連で始めたダンスももちろん本場で学ぼうと個人でレッスンを受けたりしているうちに、やはり競技をやりたくなって相手を探していたのです。他にも同じような夢を持ってこちらでがんばっている男のコもいます。もしかしてこれからもこういうカップルが増えてくるかもしれませんね。

 長くなってしまうので本戦2日目、プロラテンとアマモダンはまた次回のお楽しみo(^-^)o                   
                              
AKIRA&MASAM



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